totoONEコラム

スコットランド・プレミアリーグにバーティック・シッスルというクラブがあります。139年の歴史を持つ古豪クラブですが、数年前にプレミアリーグに昇格したばかりで、有名な選手がいるわけでもなく、スタジアムも小ぢんまりとしたもの。当然ながら経営規模も小さく、負債を抱えていました。

ところが、そんなクラブに救世主が現れます。「子供の頃からバーティック・シッスルのファンで、多くの時間をスタジアムで過ごした」というコリン・ウェアさんと、その妻のクリスティーンさんです。彼らは数年前、高額当せんで知られるヨーロッパの宝くじ「ユーロミリオンズ」で1億6100万ポンド（約289億円）を引き当て、億万長者になっていました。そして彼らは、愛するクラブを救うために負債の肩代わりを申し出たのです。

デイヴィッド・ビーティー会長は「クラブとファンに代わって感謝の意を伝えたい。彼らのおかげで、シーズン当初に約束したクラブ財政の安定を実現させることができた。クラブはここから新たな歴史を築き上げることができる。これから先、ずっとプレミアリーグで戦えるようなクラブにしていきたい」と語るとともに、ウェア夫妻にクラブ株式の5パーセントを譲渡することを発表しました。株主になったウェア夫妻も「クラブの役に立てて嬉しい」と晴れやかな表情。どこのクラブも、熱心なファンの存在なしには成り立たないことを、改めて教えてくれました。

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